ブログ

2024.10.19

妊娠期における口腔内の問題とは何か?

妊娠期における口腔内の問題とは何か?

 

 

オリオン歯科 飯田橋ファーストビルクリニックです。

本日は、妊娠中に生じやすい口腔内の問題について詳しく解説いたします。妊娠期には、ホルモンバランスの変動や食事習慣の変化など、さまざまな要因が口腔内に影響を及ぼします。以下のような問題が起こりやすいため、予防とケアが重要です。

 

妊娠中に起こりやすい口腔内の問題

 

妊娠期の体は急激に変化し、口腔内にもさまざまな影響が現れます。特に、ホルモンバランスの変動、つわりによるケアの難しさ、唾液の変化が原因となり、次のような症状が見られることがあります。

  • 歯周病
  • 虫歯
  • 妊娠性エプーリス(歯肉腫)

それぞれの問題とその対策について詳しく見ていきましょう。

ホルモンバランスの変動

妊娠中は女性ホルモンの分泌が増え、これにより歯周病を引き起こすバクテリアが増殖しやすくなります。その結果、歯茎に炎症が起こりやすくなり、歯茎が腫れたり出血が頻繁に起きる「妊娠性歯周炎」が見られることがあります。特に、妊娠初期から中期にかけてホルモンの変動が大きくなるため、この時期の口腔ケアがとても重要です。

また、歯周病を引き起こすバクテリアが増えると、炎症が全身に広がるリスクも高まります。歯周病は母体だけでなく、胎児の健康にも影響を及ぼす可能性があるため、予防と早期治療が大切です。

 

つわりによる口腔ケアの困難

つわりが強い時期は、歯ブラシを口に入れるだけで吐き気を感じることがあり、歯磨きが難しくなる妊婦さんも少なくありません。その結果、適切な口腔ケアが行えず、細菌が増加してしまうため、歯肉炎や虫歯が進行するリスクが高まります。

このような場合には、無理せずに自分が快適に感じられる方法でケアを行うのがポイントです。例えば、歯ブラシのヘッドが小さいものを使ったり、フッ素配合のうがい薬を併用することで口腔内を清潔に保ちやすくなります。また、食後すぐに水で口をゆすぐだけでも、食べかすを減らし、口内の環境を改善する効果が期待できます。

 

唾液の変化

妊娠中は唾液の分泌量が減少しやすく、唾液の自己浄化機能が低下することがあります。唾液は口腔内を清潔に保つ役割を持ち、食べ物の残渣やプラークを洗い流す働きがありますが、分泌が減少することで細菌が増えやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

このような唾液の減少を防ぐために、水分補給をこまめに行ったり、キシリトール入りのガムを噛んで唾液の分泌を促進することが効果的です。また、食事内容にも気をつけ、甘い物や酸性の飲食物を控えることで、口腔内の健康を保ちやすくなります。

 

妊娠性エプーリス(歯肉腫)

妊娠中に見られる「妊娠性エプーリス」とは、歯茎にできる一時的な腫れや腫瘤です。ホルモンバランスの変化により、歯茎に局所的な炎症が起きることで、歯肉が腫れてしまうことがあります。この症状は通常、出産後に自然に消えることが多いですが、大きな腫れが見られる場合には歯科医師の診断を受け、適切な処置をすることが大切です。

 

まとめ

妊娠期は口腔内にさまざまな変化を引き起こし、虫歯や歯周病のリスクが高まる時期です。妊娠中は通常よりも口腔内のケアを意識し、可能であれば「妊婦歯科検診」を利用して、定期的にチェックを受けることをお勧めします。妊娠中期に入った安定期が検診に適した時期です。歯科医師に相談することで、妊娠中に適したケア方法を学ぶことができ、安心して妊娠生活を送ることができます。

少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

飯田橋駅から徒歩5分の歯医者・歯科
患者様の声に耳を傾ける専門の歯科クリニック
《オリオン歯科 飯田橋ファーストビルクリニック》
住所:東京都文京区後楽2丁目5−1 飯田橋ファーストビル 1F
電話📞:03-3818-4618