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2016.02.16

妊婦の方の歯科治療に関して

こんにちは。歯科医師の山崎です。

気温のアップダウンが激しく体調を崩しやすい気候ですがいかがお過ごしでしょうか。

最近妊婦の方の治療を行う機会が続いています。妊娠中の治療において一番気になるのは、お腹の中の赤ちゃんへの影響についてだと思います。

そこで、今回は妊娠中の治療にすいてよく質問される項目についてお話しますね。

 

よくある質問1

Q. 妊娠中のレントゲン写真は問題ありませんか?

A. 診断、治療の為に必要に応じてレントゲン写真を撮影しても問題ないと言われていますが、最小限にとどめるべきです

[理由] 日本で1年間に浴びる自然放射線量はおよそ1.4mSvで歯科で撮影する小さいレントゲンの約150枚分、大きなレントゲン写真の約50枚分です。また、防護エプロンの着用により被ばく量を軽減できますし、歯科用のエックス線撮影は腹部からも離れているので、胎児にはほとんど影響がないと考えられます。

 

よくある質問2

Q. 治療中の麻酔の注射はしても大丈夫ですか?

A. 通常量であれば問題ありません。ただし、安定期(16週以降が推奨されます)

[理由] 歯科で使用する麻酔の注射薬は無痛分娩の時にも使用されるお薬です。歯科で使用する通常量であれば、母乳や胎児への影響はほとんどないと報告されています。麻酔無しで痛みを感じるのであれば、麻酔を体にストレス(心拍数や血圧が上がってしまうなど)をかけないようにした方がいいでしょう。

 

よくある質問3

Q. 妊娠中に飲み薬を飲んでも大丈夫ですか?

A. 基本的に妊娠中は薬の服用はやめた方がいいでしょう。

[理由] 妊娠初期は胎児の臓器の形成期であるため、原則的にお薬の服用は避けた方がいいです。しかし、母体に悪影響があると考えられる場合は胎児への影響が少ないお薬を処方します。授乳中の鎮痛剤や抗菌剤の使用については、母乳中に薬の成分が移行する量はわずかであるため授乳をやめる必要はないでしょう。

上記のことはあくまでも一般的なことですので、詳細は産婦人科の先生にお話を伺ってみてください。

また、妊娠は大変嬉しいことですが、歯科治療という観点からは出来る治療が制限されてしまいます。

ですので、日頃のメンテナンスによって常にお口の中の状態を良くしておくことが最良と言えるかと思います。

お困りの方がいらっしゃいましたら、気軽にご相談下さい。